2022年09月19日

誠心誠意と鋭意というか馬車馬のように・・・

ベルトコンベアイラスト
今期のぶどう達は9月の第二週末からという過去一番の遅さでした。成育がそもそも2週間遅れだったので収穫もやはり遅く10日〜2、3週間という遅れ方で「注文をしたのに未だに送られてこない。」「あまりにもひどいじゃないか」とか苦情が時々来ます。

注文受付のメールでは「1〜2ヶ月発送まで1〜2ヶ月ほどお待ち頂きますことをご了承下さい」の一文を添えていますが、人間という生き物は自分に都合良い情報しか受け付けない種類もいるので仕方有りませんね。最短での発送日数しか頭に入っていないらしく、こちらからの言い分は一切通用しなかったです。

それでもこれだけは御理解下さい。
ぶどうは農作物であってベルトコンベアで運ばれてくる工業製品ではありません!

朝5時頃より畑に行って収穫を始めます。収穫は一房一房鋏で切り取ってコンテナに大切に置きます。闇雲に鋏でザクザクと端から収穫はしていきません。大きさ、熟度など勘案して考えながら収穫です。

コンテナに置かれたぶどうは軽トラで慎重に運転して自宅まで帰ります。この時、アクセルをドカンと踏むことは絶対にありません。
また、ブレーキやハンドルも急のつく行為は絶対にしません。

自宅の作業場につくとドカンドカンとコンテナを無造作に下ろすのではなく、大切にぶどうが崩れないように扱い、慎重にカートやパレットに下ろします。

収穫されてきたぶどうを軸だけを持って、なるべく粒には触れないように大切に扱いながら、粒をよく吟味して腐れ果・傷み果・病気果などを鋏で切り落とします。

そうして合格したぶどうの房のみが丁寧に袋に入れられ、フルーツキャップが被せられてそれぞれの箱に入って行きます。

ここまでの作業を経てぶどう達はお客様の元へ届けられます。

と、長々しい面倒くさいとお思いでしょうがこれだけのことをしないとぶどうはすぐに崩れます。商品価値がなくなります。大切に扱って衛生面にも気をつけながら口に入るその瞬間を思い浮かべながら管理されています。

省いてはいますが、大凡こんな感じです。これらの作業は上ノ原果樹園では園主一人でやっているので一人でやる作業量としては限りが有ります。この辺を汲み取って頂ければと思います。

長文失礼しました。
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Posted by なるちゃん at 19:29Comments(0)思うこと

2020年09月27日

感謝の連鎖

ハガキ
今回のハガキが珍しいのはお客様自らは召し上がっていないことです。依頼主のお客様が発送先のお客様より感謝されて、そして私が依頼主のお客様より感謝されるという感謝の連鎖。

この連鎖は非常に気持ちが良いです。道元禅師のお言葉で「常に感謝の気持ちを持てば、どんなに辛くて大変なことも、今ここでしか経験できないことであり、修行生活の全てがありがたく思えて喜んで行えるようになる」というのがあります。
このコロナ禍ではイライラすることが多いと思います。そんなときにほっと一息。や口から五感で秋の味覚を味わい、季節を感じ、気持ちの余裕の生まれる瞬間が出来る。そんな季節の味覚を栽培していることに誇りを感じます。有り難う御座います。

たった一枚のハガキですが心が豊かに、そして忙しない日常に嬉しさと共に疲れを癒やしてくれました。

私が尊敬しているパナソニック創業者の松下幸之助氏の言葉で「感謝の心はものの価値を高めることになる。一つのものをもらっても、何だつまらない、と思えば、その価値はきわめて低いことになってしまうが、ありがたいという気持ちでいれば、それだけ高い価値が見出せ、よりよく活用できることにもなろう。だから、“猫に小判”というが、反対に感謝の心は、鉄をも金に変えるほどのものだと思う」

まさにこの感謝の連鎖で葡萄の価値を高めたいです。日々の行いの結果でしか得られないことですが、ただ美味しい物ではなく心を豊かにする農作物を作っていくことが一農家の使命と思って励みます。

本職のホームページはここ。
  

Posted by なるちゃん at 16:48Comments(0)思うこと

2019年02月15日

ジベレリンについて考察と誤解について

ジベ

巷で騒がれているジベレリンについて私なりの考察と現状や効果について。

数年に一度くらいにどこかの彗星化のように現れては消えと言うようなことを繰り返しているジベレリンの発がん性についてですが、そもそも発がん性って何?ですよね。世間一般では簡単に言うと「摂取すると癌が出来るんでしょ」とこの程度の知識だと思います。私もそんな認識でいます。ただ、すぐに癌になるような食べ物ってスーパーに売っていないですよね。ましてや日常の風景として朝起きてご飯食べて電車に乗って通勤通学、そして働いたり勉強してまたご飯食べて働いたり、勉強して終わったら電車乗って帰宅。そしてご飯食べて・・・というようなルーティンで動いている方が多いと思います。

そんな生活の中で発がん性なるものに接する機会と行ったら食べるのが一番多いのかな?と思います。
本題の食べ物ですが、これに気をつける方って多いと思います。ただ何処まで分かって気をつけているかの違いで随分と違うと思います。
度々話題上る農薬ですが、身近なところではゴキブリなんかに吹きかけるスプレー式の薬品です。これってどう思います?実は一般に畑に散布する物より遙かに強力です。あと夏は蚊が大敵ですよね。これに対抗するためにどんな薬品?って思いますよね。商品名出すわけにはいかなので蚊の殺虫剤成分の入っているスプレー式の物だったり電気を使っての薬品だったり、又は体に吹きかける所謂虫除けもあります。これらの方が実は畑で散布する物より強力だったりします。

更に言えば紫外線。これも発がん性ありですよね。本当に防ぎたいなら全身を覆うようなものを着て外出しないと防げないですね。普通に生活しているだけで放射能は宇宙から降り注いできますからね。放射能と言えばレントゲンも放射能ですね。一度はお世話になる方がいると思います。あれだって立派な放射線です。

話は変わりますがコーヒー飲む方多いと思います。あのカフェインってマウスに摂取すると死んでしまうというデータもあります。量がどの位とか分かりませんがそんなワードは検索すれば出てきます。そういうデータがあるということだけ頭の片隅に置いておいてもらえればと思います。

発がん性について更に身近なところでは白砂糖、ハムやソーセージだってそうです。探せばかなりあります。

表題のジベレリンですが確かに発がん性は認められるようですね。ただしですが、そのまま摂取するとと言う但し書きが必要になってきます。そのままって農家だってまずないです。

多くは25ppmと言う濃度です。ちなみに1ppmは100万分の1ですので0.0001%です。実はこの濃度だけでもかなり発がん性は小さいです。当地ではジベレリン処理を6月頃に二回施して9月から収穫です。これだけの日数があれば更にジベレリンの効果は薄まります。0にはなりませんが限りなく近づきます。

農薬にしてもそうです。多くが1000〜3000倍程度の濃度で散布します。そして収穫前規制が入ってくるので残留農薬は限りなく0に近づいて収穫になります。

無農薬や発がん性を声高に叫ぶ前に身の回りの発がん性に着目して実際に摂取する量はどのくらいか調べると面白いと思いますよ。

本当に騒ぐ方はおそらく食べる物は紫外線に当てずに自ら栽培して、外へ出るときは素肌は一切露出せずに光も蛍光灯や白熱灯以外は使わないで生活しているのだと思います。LEDに代表される液晶テレビやスマホ等も加齢黄斑変性症など失明に至るリスクがあると言いますから。それにLED光線を浴び続けた熱帯魚の背骨がS字に変形したという症例もあるそうです。

今の世の中どこに危険があるのか分かりません。ただ普通に生活しているだけである程度の発がん性物質を含む人体に悪影響を与える物が蔓延しています。それらの影響なしでは私自身生活出来ないと思っています。

個人的には流されるままに生活していきます。体に悪いと世間で騒がれれば調べたい上で吟味しますし、だけど欲求で押さえられないですね。お酒だってコーヒーだって副作用あったって風邪薬飲みますしね。

そういえばジベレリンのついては僅かしかなかったです。
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Posted by なるちゃん at 11:58Comments(0)思うこと

2012年08月02日

始動


ようやく土地の問題も片付き始動することになったワイナリー事業。

この事業に関わることにはなっているけど、これとは別に動き出している上ノ原果樹園。やはり単独でやりたいという思いは強いので資本は受け入れずにコツコツとやっていこうと思います。
仮にこれにウチの研修生が抽選に漏れたら、この事業からは完全に手を引いて一切関わらないつもりでいますね。
その場合はウチ独自で始めていくつもりです。実は既に動き出している・・・

どうなるか分かりませんが、個人的には景色を作ってテロワールを自分なりに解釈して表現したいですね。ただ、一栽培者としてですが。
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Posted by なるちゃん at 00:12Comments(0)思うこと

2012年03月01日

剪定が終わりました


ようやくウチで管理する畑の剪定が全て終了しました。

毎年毎年予定ではもっと早く終わるはずだと、思いながらもズルズルときてしまう悪しき慣習を改めねばけないと思います。毎年思っていることですが、収穫終わって年内に全体の3分の1から半分。そして1月〜2月上旬にかけて全て終わらせる。これが理想です。

現実は・・・
今頃になっています。

これで終わっても依頼されている畑があるので完全には終わっていません。
規模が増えても減ってもこの時期にならないと終わらないというのは怠けていると言わざるを得ないですね。

反省です。

これでようやく事務作業などを進められそうです。確定申告も実は全部終わっていません。収入の打ち込みは1月中に終わっていたのですが、そのあとの支出を打ち込みしているのですが、辻褄が合わない数字が出てきたりして停滞しています。

そして来期の事業計画に予算配分とやることは沢山あります。まだまだ農閑期を満喫?しつつ事務作業と畑作業を両立させながら芽吹きまで待ちます。
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Posted by なるちゃん at 23:59Comments(0)思うこと

2012年01月20日

坂城町ワイナリー形成事業検討会


今日はタイトルにもあります会議に出席してきました。町からは既に取り組んでいる農家ということで。

坂城町は工業の町として発展してきましたが近年産業の空洞化や、農業の担い手不足及び高齢化により町の農業は危機的状況にあります。

そんなとき現町長が当選して年初の所信表明にありましたように町の活性化にワイナリーを結びつけて観光を視野に入れて雇用の創出、担い手不足解消、そして夢のある農業へとしていこうと町が動き出しました。

現在、上ノ原果樹園の圃場ある坂城町は葡萄の産地ですがブランド化に至っていません。ただ良い葡萄が採れるところという評価は貰っています。ですが、担い手の平均年齢は70前後。そして30代の担い手はそのうち私を含めてたったの2名。

この2名で坂城の45町歩という葡萄団地を支えきれるはずがありません。産地として保っていくにも生食用としては未来がないと言わざるを得ません。個人的に生食用のブランド葡萄としての産地を保っていくには不可能なので、生食用からこの際、脱却して醸造用の葡萄としての未来を模索し、町外から新たな担い手を引っ張って来る以外は坂城町の葡萄としての未来は悲観してしまいます。

幸い坂城町は国内でも屈指の葡萄の適地です。いままで醸造用が栽培されてこなかったのが不思議なくらいです。年間降雨量が本州でも最小で、土壌がフランスボルドー地方のサン・ジュリアンやボイヤックのような土壌を持っています。坂城町ははっきり言って有名産地なみに美味しい野菜を栽培するのが困難地域です。和平地区は別ですが・・・
そんな地域だからこそ葡萄に向いていると思います。

今日の会議はワイナリーへ向けての第一回目でした、近い将来に坂城町は千曲ワインバレー構想に参画します。
どういう形になるかまだまだ模索の段階ですが確実に参画します。

そして自分たちがどういった形になるか分かりませんが、町と協力し合いながら目指すゴールに向かって突き進みます。

とにかく町を巻き込むことに成功したので、今後はどうやって町と協力していくかですね。
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Posted by なるちゃん at 23:59Comments(0)思うこと

2011年07月28日

放射性セシウムって?


世間では放射生セシウムに汚染された稲藁を食べた牛の肉は放射能汚染だとか騒がれていますが、人ごとではないことにちょっと同じ生産者として不安です。

幸い長野県は福島から250キロ以上は離れているので放射能もそれほど飛んできていません。でも、政府の発表する数字がどこまで本当か?今の政権では都合良いことしか発表しないので信頼できる数字ではありません。


この放射能が政府の発表する数値以上の放射能が広がっていて、農作物はおろか、土壌汚染など本州全域に広がっていたら・・・と考えられると恐ろしいですね。

こういうことは十分考えられるので、キチンとした数値を常に発信して欲しいです。

そして農作物もどの地域はどの程度とかも含めて。事故が起こる前の数値も合わせて報道していただけたら分かりやすいのでは?とも思います。
もしかしたら、事故が起こる前もかなりの放射能を放出し続けていた可能性も否定できません。

実際、黄砂にも中国から舞ってくる時点で放射能汚染されている可能性というか、そう言う説もあると聞いたことがあります。
あの国では核実験をしていて、放射能があちこちにあるらしいですから。

とにかく生産者としては農作物の安全性というか情報の開示という意味でも全ての農作物の検査と、事故前の数値を合わせてお願いしたいです。もしも、汚染されていたら今までの仕事は無になり、廃業とかも視野に入れなくてはいけませんから。最悪の事態としては関東東北中部では農作物が作れないという事態も・・・

チェルノブイリ級の汚染状態なら列島はすっぽり収まりそうですしね。

正直怖いです。
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Posted by なるちゃん at 18:53Comments(0)思うこと

2011年04月09日

環境に優しい農業?


環境に優しい農業が叫ばれ、取り組まれている方が多い昨今、自分自身取り組んでいる中で疑問点をあげます。

ある雑誌の記事で読んだことですが、草刈りについて。

乗用でもビーバーでも草刈りするとそれだけガソリンを使う。それも結構な量。ここから排出されるCO2はかなり大きな量です。

それを3回草刈りやるところを2回だけにして、後の一回を除草剤一回使うとどうか?
CO2は削減されるが、除草剤という農薬を使うことになります。

除草剤は土壌に有害な物質を送り込むのが従来の定説。しかし、最近のアミノ酸系除草剤は草にだけ照準を合わせ、草を枯らす。仮にその薬液が土壌に流出したとしても、それは土壌の微生物により3日〜3週間程度で分解される。逆に言うと土壌を活性化される成分を持っていると。土壌が痩せるどころか肥える。

従来信じられた事と違うので少々戸惑いました。

確かに、アミノ酸系の分子構造を見ると有害な物質の発生が極めて少なく、土壌中のバクテリアの餌となる糖、アミノ酸やビタミンなどしかない。それが炭酸ガス、水、アンモニア、硝酸塩、リン酸などに分解され、無機物となり土を肥やす。

この分子の動きをみたら納得できました。
分子構造と分子の働きで一目瞭然です。

除草剤の散布は現在認められていない果樹や野菜。しかし、逆に使った方が環境に優しいんじゃないか?とも思います。

だけど、使わない方向でいかないと環境に優しくないという。でも、使うと乗用草刈り機や日ビーバーを使うので結果的にCO2の排出に繋がっていく。

これも非常に環境に負荷をかけることになります。

そうかといって草を放ったらかしにするのはどうかと思います。また、鎌で刈ると言う方法もありますが、人件費だけかかってコスト高になってしまう弊害があります。

除草という点だけでも国や県が進める「環境に優しい農業」の基準をもう一度見直す必要がありますね。
ほかにも肥料や消毒でも矛盾点は幾つもあります。
無農薬栽培の野菜や果樹もアレルギー反応を起こすタンパク質を多く作ってしまう研究結果も発表されているので、全ての農作物についての基準というのを従来の枠にはめて考えるのをやめて、一般消費者は自分自身でガイドラインを作って信頼の置ける農家を見つけるのが最良だと思います。
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Posted by なるちゃん at 00:51Comments(2)思うこと

2011年03月13日

今回の地震で思うこと

最初の地震が発生してから既に30時間以上は経過しています。
まだまだ行方不明者や安否の分からない方も多くいらっしゃいます。

このような状況下で一個人として、何か出来ることはないかと思ったところありました。

支援物資の呼びかけ
個人的には避難所での避難生活をしている方々へ支援物資を送りたいです。
特に乳幼児や幼児にベビーフードやオムツ、子供用のお風呂ですね。赤ちゃんなどはオムツを多く必要としていますが、ニュースやTwitter、Facebookで確認できる範囲では十分とは言えない状況らしいです。
赤ちゃんはオムツだけでなく、離乳期の幼児にはベビーフードも必須です。大人と同じ食事では消化不良などで健康被害も出てしまいます。そして、赤ちゃんにはお風呂は必須です。大人はお風呂に入らなくても何とかなりますが、赤ちゃんは違います。どうか乳幼児には手厚い支援物資が届きますように祈るばかりです。

そして、家族同様に暮らしているペットたちも気がかりです。同じように犬を愛する方は沢山いると思います。ですが、ペットというのは時として人間優先で考えられ、省かれてしまうことが往々にしてあります。どうかペットたちにも手厚い支援があることを望みます。

そして、農家として今回の被災は胸が痛みます。ニュースで流れる津波に飲み込まれる農地を見るたびにやるせない気持ちです。

今は、ただこれ以上被害が拡大しませんように。
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Posted by なるちゃん at 23:00Comments(0)思うこと